おいしい読書

新川直司『四月は君の嘘』の「たまごサンド」と「カヌレ」[おいしい読書006]

ピアニストの少年とバイオリニストの少女が出会い、音楽に恋に、そして生と死に奔走する『四月は君の嘘

主人公・有馬公生が好きな「たまごサンド」と、バイオリニストの宮園かをりが好きな「カヌレ」が印象的。読むといつでも食べたくなる。

四月は君の嘘

新川直司さんの漫画『四月は君の嘘』全11巻

母の死をきっかけに、ピアノの音が聞こえなくなり、弾けなくなった、元・天才少年有馬公生。これまで打ち込んできたすべてを無くした彼の日常は、モノトーンのように色が無くなっている。

ある日、友人の付き添いで行ったデートが、少年の運命を変えた。彼の前に現れた少女・宮園かをり。性格最低、暴力上等。それなのに非常に才能豊かなヴァイオリニスト。彼女に振り回されるうち、有馬公生の日常はまたカラフルに色付き始める

かをりがついた小さな「嘘」。さらに彼女は大きなもの、小さなものたくさんの「嘘」を隠していた。

漫画だけでなく、アニメや実写映画も

たまごサンドとカヌレ

印象的な食べ物は、かをりの家でつくっている「カヌレ」と、こだわりの「たまごサンド」

かをり家の洋菓子店のカヌレ

「かをり」の家は洋菓子店

実家のカヌレが好きで、公生に「カヌレを買ってきて」と頼む。いろいろあって、ほとんど「かをり」の口には入らないんだけど

実家のカヌレが一番美味しい」というかをりのセリフ。どんなに美味しいカヌレを売っているのか気になって仕方ない

カヌレにはあまり縁がない方もいらっしゃるかもしれないけれど、自分はものすごくカヌレが好きで、いろんなお店のものを買っている

見た目は似ているけど、味はかなり違うので、「こだわりのカヌレ」は絶対美味しいに違いない

以前洋菓子店の方に聞いたんだけど、高温で一気に焼くほうが、「外がカリッ、中がしっとり」になって美味しいので、店のオーブンの性能にかなり左右されるんだとか

公生の好物「たまごサンド」

主人公・公生の好物は「たまごサンド」。ピアノコンクールの前でも楽屋で食べるほど。

たまごサンドについては、作中で「お気に入りのお店のたまごサンド」について言及がある

マヨネーズを控えめにして塩加減で最大限にたまごの甘味を引き出して、
たまごそのものの美味しさを追求した究極のたまごサンドなんだよ

これはすごくわかるし、だからこそ公生ってすごくたまごサンドが好きなんだろうなって実感できるセリフ

そうなんですよ。マヨを効かせすぎると、たまごの味が消え失せるというか、たまご味がマヨネーズに塗りつぶされてしまう。

マヨネーズは、たまごがぽろぽろ崩れないための「つなぎ」程度にして塩をきかせるのが絶対旨い!

たまごの量とパンとのバランスも大事。あまりにたまごが少ないと当然がっかりしちゃうし、かといって多過ぎても「たまごサンド」らしくなくなる

公生ってかなり頭デッカチというか、理屈で考える性格なので、「パンとたまご」「たまごとマヨと塩」の黄金バランスなんてのも持っていそう。なんて。

読むたびに涙、涙

何度も読んでいるから、もちろんストーリーは知っている

だけどやっぱり毎回読むたびに涙が…

音楽がテーマの作品は全般そう思うんだけど、漫画よりもドラマやアニメがいいのかも。せっかくだから彼らの演奏が聞きたいから

漫画や画面を目で見て
音楽を耳で聞いて
そしてカヌレやたまごサンドを食べて

五感で味わうとますます美味しい作品かもしれない

ABOUT ME
ミナミ
京都出身、滋賀在住/仕事は自営業/ 小説も漫画好き/実用書・ビジネス書も時々/ 大の電子書籍派。趣味の読書はほぼ100%電子書籍で/ ミステリ、時代もの、SF、ライト文芸好き/ 食べるの好きなので「おいしい」ものが出てくる作品が好き/ 最近は映画とくに邦画好き